「アンティーク」、「骨董」という言葉がここ20年のあいだに随分身近なものになってきました。
テレビ番組や雑誌の特集など目にする機会も増えました。その一方でどことなく良く判らない世界、興味はあるんだけれど何となく難しそう、そう感じている方が大多数ではないでしょうか。
というのも実際に売買されるときに「定価」というものが無く、オークションや流行などを通じた需要と供給のバランスによって一定していないことがあるでしょう。
また「骨董」というとイコール「美術品」、「投資の対象」というイメージもあるでしょう。
現在でもそういったレベルのオークションももちろんあります。
しかしながらヨーロッパ、アメリカなどは長い歴史のなかでオークショナー(骨董品売買を専門にする職業、サザビー、クリスティーズという名前を聞いたことありませんか?)達が、売買の仲介を公開市場で、誰もが簡単に参加できる形で運営してきました。
また実際には各地に数えきれないほどのオークションが毎日のように開催されアンティークが取り引きされています。
イギリスの業界情報新聞「Antiques Trade Gazette」を読むとその充実ぶりに驚嘆するでしょう。
陶器、ガラス器、アクセサリ、絵画、家具等々ありとあらゆるものが対象です。
店も同じように専門、細分化されていますからこんなものを探しているというと必ずそれを扱う所が見つかるものです。
またアンティークに関する文献や専門書は数えきれないほどこの30年間発行され続けてきており、ごく普通の愛好家達への知識と情報の入り易さは私たち日本の状況を思うとかなりの差があります。
今では欧米の人にとっては何ら特別のものではありません。
ちょっと覗いてみようかという感覚ですし、ノミの市の立つロンドンのポートベロやパリのクリニアンクールなどはもう観光客で開催日にはたいへん混雑するほどです。
